データサイエンスチームをどのように作るのか?

前回の記事を書いている時に見つけたQuoraの質問がその時ちょうど考えていたことにぴったりだったので、内容をまとめておこうと思います。

How do I build a data science team?

Ricardo Vladimiro氏 は回答の中で、チームを作るための手順を3つにまとめています。

Step 1 - Defining exactly why I wanted a data science team.

Step 2 - Defining hiring needs.

Step 3 - Develop, develop, develop!

特にStep2の内容が採用に関することだったので興味を持ちました。

彼はマネジャーとして次のことをしたといいます。

  • Identify the strong areas so that each team member grows and shines
  • Identify the weak or insufficiently resourced areas to proactively hire

チームの強みと弱みを特定するということですが、ここでは、具体的にスキルや知識のことを指しているようです。 この時彼は一人でチームを立ち上げたので、分析をするにあたって最低限必要な知識を補わなければいけなかったのです。

I had the domain and coding knowledge so the weak area was math/stats.

チームと他の組織のと関係性やチームの規模によって、この辺は変わってくるかもしれません。 もし、チームの目的が一般消費者向け商品のマーケティングのための分析なら、多様な顧客の視点に立つために多様性が必要だと思います。 (例えばメンバーが全員メガネにジーンズの独身男性エンジニアとかだと、顧客の視点に立つために努力が必要かもしれない)

そして回答の中で、彼は次の点を強調しています。

If there’s one takeaway point, it is this: never be afraid to hire above your knowledge. On a data science team this is particularly important. Data science is a team sport. There are the techy guys, the mathy guys, the biz guys, the viz guys. If you need a coding god, get a coding god. As a manager you look good when your team looks good. I never had a problem with this but some managers feel threatened by hiring above their technical knowledge.

自分たちの知識よりも上の人材を採用するのが、ことさらデータサイエンスチームでは重要だと言っています。

最近読んだ その「エンジニア採用」が不幸を生む ?良い人材を見つけ、活躍してもらうには何が必要か? には下記のような言葉が紹介されていました*1

Aクラスの人は、Aクラスの人と仕事をしたがる。Bクラスの人は、Cクラスの人と仕事をしたがる

自分のジョブセキュリティのために、自分よりも優れた人を採用しないようにするということは、今の自分には考えられないですが、 チームや自分が公平に採用を進めているか、客観的に説明できるように心がけなければならないし、それだけ陥りやすい問題なのでしょう。

*1:この言葉の意味するところは同書を紹介したこちらの記事で説明されています